ネムレナイ
読んだ本「タイタンの妖女」

「タイタンの妖女」カート・ヴォガネット・ジュニア

【S】

名作、と評価を受ける作品は少なくはない。しかし、それらは「過去の名作である」ということをもって、その作品のよさが理解されること得てして多い。時を経てもその中身が読者にとってリアルに感じられる作品は、少ない。この「タイタンの」は、その非常に数の少ない時の試練を耐えうる作品だった。

というかタイトルで絶対に損してる。そんな重要かな、、、タイタンの妖女


一見するとバカバカしいような、オールドアメリカンSFチックな描写が、書き方次第でここまで裏にある「何か」を暗示しているところにある。実際、火星人襲来の古い小説を題材に取った、現代文学だと言われても違和感がなく感じられる。火星陸軍、アンテナ、ハーモニウム、マラカイの首つり人形、トラルファマドール星人。。。


そして何よりも、この小説で何を言いたいかがさっぱりわからないのだ。おそろしいまでの意味の空白。アンクが最後の最後に救われるのも、催眠でしかなく、サロは千八百万年の旅を再開する。